墨子 / 非儒下
孔丘為魯司㓂舍公家而於季孫,季孫相魯君而走,季孫與邑人争門關,决植。
新字:孔丘為魯司㓂舎公家而於季孫,季孫相魯君而走,季孫与邑人争門関,決植。
書き下し
孔丘、魯の司㓂と為り、公家を舍てて季孫に於いてす。季孫、魯君に相たりて走り、季孫、邑人と門關を争い、植を决す。
現代語訳
孔丘が魯の司寇となり、公室を差し置いて季孫の側についた。季孫は魯君の宰相でありながら逃げ、季孫は町の人と門の閂を争って、かんぬきを断ち切った。
解説
三十四字の短い断片で、前後がありません。孔子が魯の司寇であったのは史実ですが、ここでは公室ではなく実力者の季孫氏についたという含みで語られます。底本の傷みが大きく、意味の通らない箇所を含みます。師導は推測で補わない方針なので、読みにくいまま収めました。非儒篇にはこうした断片がいくつも残っており、伝来の過程で最も傷んだ篇のひとつです。
この章句が説くこと
断片底本司寇季孫党派
関連する章句
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『墨子』非儒下民を存す。是に於いて其の禮を厚くし、其の封を留め、敬して見るも其の道を問わず。孔丘、乃ち景公と晏子とに志怒し、乃ち鴟夷子を樹てて田常の門に及ぼし、南郭子に欲する所を為すを告げ、魯に歸る。頃有りて、齊の将に魯を伐たんとするを間き、子貢に告げて曰く、「賜や、大事を今の時に舉げん」と。乃ち子貢を齊に遣わし、南郭惠子に因りて以て田常に見え、之に吳を伐つを勸め、以て髙・國・鮑・晏を教え、田常の亂を害するを得ざらしめ、越に吳を伐つを勸む。三年の内、齊・吳、國を破るの難あり、伏尸は術數を以て言う。孔丘の誅なり。
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『墨子』非儒下孔丘、其の門弟子と閒坐して曰く、「夫れ舜、瞽叟を見て然り。此の時に就いて天下岌たり。周公旦は其の人に非ざるか。何為れぞ亦た家室を舍てて託寓せしや」と。孔丘の行う所は、心術の至る所なり。其の徒屬弟子、皆な孔丘に效う。子貢・季路は孔悝を衛に輔け、陽虎は齊に亂し、佛肸は中牟を以て叛き、求は雕刑殘たり。焉より大なるは莫し。夫れ弟子と為れば、其の師に後生し、必ず其の言を脩め、其の行いを法とし、力足らず、知及ばずして而る後に已む。今、孔丘の行い此くの如くんば、儒士は則ち以て疑う可し。
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孔子家語・子路初見孔子魯の司寇と為り、季康子に見ゆるも、康子悦ばず。孔子又之に見ゆ。宰予進みて曰わく、「昔予や常に諸を夫子に聞く、『王公我を聘せざれば則ち動かず』と。今夫子の司寇に於けるや日少なくして、節を屈すること数なり。以て已む可からざるか。」孔子曰わく、「然り。魯国衆を以て相い陵ぎ、兵を以て相い暴かすの日久し。而して有司治めざれば、則ち将に乱れんとす。其の我を聘する者、孰か是れより大ならん。」魯人之を聞きて曰わく、「聖人将に治めんとす、何ぞ先ず自ら刑罰を遠ざけざる。」此より後、国に争う者無し。
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『墨子』非儒下孔丘、齊に之き、景公に見ゆ。景公、説び、之を封ずるに尼谿を以てせんと欲し、以て晏子に告ぐ。晏子曰く、「不可なり。夫れ儒は、浩裾にして自ら順う者なり。以て下を教う可からず。樂を好みて人を淫す、親しく治めしむ可からず。命を立てて事に怠る、職を守らしむ可からず。喪を宗び哀に循う、民を慈しましむ可からず。服を異にし容を勉む、衆を導かしむ可からず。孔丘、容を盛んにし脩飾して以て世を蠱し、歌鼓舞して以て徒を聚め、登降の禮を䌓くして以て儀を示し、趨翔の節を務めて以て衆に觀す。儒學は世を議せしむ可からず、勞思は以て民を補う可からず。夀を絫ぬるも其の學を盡くす能わず、年に當たるも其の禮を行う能わず、財を積むも其の樂を贍す能わず。邪術を䌓飾して以て世君を營み、盛んに聲樂を為して以て遇民を淫す。其の道は以て世に期す可からず、其の學は以て衆を導く可からず。今、君、之を封じ、以て齊の俗を侈らんとするは、衆を導く所以に非ず」と。
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『墨子』非儒下齊の景公、晏子に問いて曰く、「孔子の人と為り何如」と。晏子、對えず。公、又た復た問うも、對えず。景公曰く、「孔丘を以て寡人に語る者衆し。倶に賢人なりと以う。今、寡人、之を問うに、子、對えざるは何ぞや」と。晏子、對えて曰く、「嬰、不肖にして、以て賢人を知るに足らず。然りと雖も、嬰、聞く、所謂る賢人なる者は、人の國に入れば、必ず其の君臣の親を合わせ、而して其の上下の怨みを弭むるを務む、と。孔丘の荆に之くや、白公の謀を知りて、之を奉ずるに石乞を以てす。君の身、㡬んど滅び、而して白公、僇せらる。
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『墨子』非儒下孔丘、蔡陳の間に窮し、藜羮に糂せず。十日、子路、為に豚を烹る。孔丘、肉の由りて來たる所を問わずして食らう。人の衣を剝ぎて以て酒を酤う。孔丘、酒の由りて來たる所を問わずして飲む。哀公、孔丘を迎うるに、席、端しからざれば坐せず、割、正しからざれば食らわず。子路、進みて請いて曰く、「何ぞ其れ陳蔡と反するや」と。孔丘曰く、「來たれ、吾れ女に語らん。曩には女と苟くも義を為せり」と。夫れ饑約すれば則ち妄りに取りて以て身を活かすを辭せず、羸飽すれば偽行して以て自ら飾る。汙邪詐偽、孰れか此より大ならん。