墨子 / 天志中
且夫天子之有天下也,辟之無以異乎國君諸侯之有四境之内也。今國君諸侯之有四境之内也,夫豈欲其臣國萬民之相為不利哉?今若處大國則攻小國,處大家則亂小家,欲以此求賞譽,終不可得,誅罰必至矣。夫天子之有天下也,將無已異此。
新字:且夫天子之有天下也,辟之無以異乎国君諸侯之有四境之内也。今国君諸侯之有四境之内也,夫豈欲其臣国万民之相為不利哉?今若処大国則攻小国,処大家則乱小家,欲以此求賞誉,終不可得,誅罰必至矣。夫天子之有天下也,将無已異此。
書き下し
且つ夫れ天子の天下を有つや、之を辟うるに國君諸侯の四境の内を有つに異なる無きなり。今、國君諸侯の四境の内を有つや、夫れ豈に其の臣國萬民の相い不利を為すを欲せんや。今、若し大國に處りて則ち小國を攻め、大家に處りて則ち小家を亂し、此を以て賞譽を求めんと欲するも、終に得可からず、誅罰、必ず至らん。夫れ天子の天下を有つや、將に已に此に異なること無からんとす。
現代語訳
そもそも天子が天下を持つのは、たとえるなら国君や諸侯が四方の境の内を持つのと変わらない。いま国君や諸侯が四方の境の内を持つとして、その臣下や国の万民が互いに損なうことを望むだろうか。いま大国にありながら小国を攻め、大家にありながら小家を乱して、それで賞や誉れを求めても、ついに得られず、必ず罰が来る。天子が天下を持つのも、これと変わらない。
解説
天と人の関係を、国君と領民の関係に置き換えて説明します。自分の領地の内側で臣民が争うことを、君主は望まない。同じように、天下全体を持つ天が、その内側で国どうしが争うことを望むはずがない。全体を持つ立場から見れば、内部の争いはすべて自分の損失になる、という単純な理屈です。持ち株会社と事業会社の関係にそのまま当てはまります。
この章句が説くこと
全体内部対立損失たとえ立場
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