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墨子 / 節葬下

何以知其然也?今天下之士君子,將猶多皆疑惑厚葬久喪之為中是非利害也。故子墨子言曰:然則姑嘗稽之。今雖毋法執厚葬久喪者言,以為事乎國家。此存乎王公大人有喪者,曰棺槨必重,葬埋必厚,衣衾必多,文繡必繁,丘隴必巨。存乎正夫賤人死者,殆竭家室。乎諸侯死者,虚庫府,然後金玉珠璣比乎身,綸組節約,車馬蔵乎壙,又必多為屋幕、鼎鼓、几筵壺濫、戈劍、羽旄、齒革,寢而埋之。滿意若送從,曰:天子殺殉,衆者數百,寡者數十。將軍大夫殺殉,衆者數十,寡者數人。

新字:何以知其然也?今天下之士君子,将猶多皆疑惑厚葬久喪之為中是非利害也。故子墨子言曰:然則姑嘗稽之。今雖毋法執厚葬久喪者言,以為事乎国家。此存乎王公大人有喪者,曰棺槨必重,葬埋必厚,衣衾必多,文繡必繁,丘隴必巨。存乎正夫賤人死者,殆竭家室。乎諸侯死者,虚庫府,然後金玉珠璣比乎身,綸組節約,車馬蔵乎壙,又必多為屋幕、鼎鼓、几筵壺濫、戈剣、羽旄、齒革,寝而埋之。満意若送従,曰:天子殺殉,衆者数百,寡者数十。将軍大夫殺殉,衆者数十,寡者数人。

書き下し

何を以て其の然るを知るや。今、天下の士君子、將に猶お多く皆な厚葬久喪の是非利害に中たるを疑惑せんとす。故に子墨子言いて曰く、然らば則ち姑く嘗みに之を稽えん。今、厚葬久喪を執る者の言に法り、以て國家に事を為すこと毋しと雖も。此れ王公大人の喪有る者に存りては、曰く、棺槨は必ず重ね、葬埋は必ず厚くし、衣衾は必ず多く、文繡は必ず繁く、丘隴は必ず巨いにす、と。正夫賤人の死する者に存りては、殆ど家室を竭くす。諸侯の死する者に乎いては、庫府を虚しくし、然る後に金玉珠璣、身に比べ、綸組節約し、車馬、壙に蔵む。又た必ず多く屋幕・鼎鼓・几筵・壺濫・戈劍・羽旄・齒革を為り、寢しめて之を埋む。意を滿たすに送從の若きは、曰く、天子は殉を殺すこと、衆きは數百、寡なきは數十。將軍大夫の殉を殺すこと、衆きは數十、寡なきは數人。

現代語訳

なぜそう分かるのか。いま天下の士君子は、なお多くが手厚い葬儀と長い喪の是非と利害について迷っている。だから墨子が言った。ならばしばらく試しに調べてみよう。いま手厚い葬儀と長い喪を主張する者の言葉に従って国家の事を行うとする。王公大人に喪があれば、こう言う。棺は必ず重ね、埋葬は必ず手厚くし、衣は必ず多く、刺繍は必ず繁く、墓の丘は必ず大きくする、と。普通の身分の低い者が死ねば、ほとんど家財を使い果たす。諸侯が死ねば、蔵を空にし、そのうえで金・玉・真珠を遺体に並べ、組紐で結び、車馬を墓穴に納める。さらに必ず多くの覆いの幕・鼎・太鼓・机・敷物・壺・盤・戈・剣・羽飾り・象牙・皮革を作り、並べて埋める。気の済むまでとなると、殉死者を出す。天子は殉死させる者が、多ければ数百、少なくとも数十。将軍や大夫が殉死させる者は、多ければ数十、少なくとも数人。

解説

厚葬の実態を、身分別に列挙します。王公、庶民、諸侯。副葬品の品目が具体的で、鼎から象牙まで並ぶ。そして最後に殉死の人数が数字で示されます。ここまで冷静に事実を並べたうえで、次章から三利に照らした判定に入る。感情ではなく、まず現状の記述を尽くすという順序が守られています。

この章句が説くこと

現状記述コスト慣習列挙厚葬

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