墨子 / 尚同上
是故子墨子言曰:古者聖王為五刑,請以治其民。譬若絲縷之有紀,罔罟之有綱,所以連牧天下之百姓不尚同其上者也。
新字:是故子墨子言曰:古者聖王為五刑,請以治其民。譬若糸縷之有紀,罔罟之有綱,所以連牧天下之百姓不尚同其上者也。
書き下し
是の故に子墨子言いて曰く、古者、聖王、五刑を為り、請に以て其の民を治む。譬えば絲縷に紀有り、罔罟に綱有るが若し。天下の百姓の其の上に尚同せざる者を連牧する所以なり。
現代語訳
だから墨子が言った。むかしの聖王は五つの刑を定めて、それによって民を治めた。たとえば糸束にまとめの結び目があり、網に元綱があるようなものだ。天下の民のうち上に揃わない者を、つなぎとめて導くための仕組みである。
解説
尚同上篇の結びです。刑罰の位置づけが明快で、糸束の結び目、網の元綱にたとえられます。どちらも本体ではなく、ばらばらになるのを防ぐための一本です。刑罰を統治の中心に置くのではなく、揃わない者を最後につなぎとめる補助として扱っている。前半で説いた選任と情報伝達が本体で、刑はその外枠だという順序がここで確認されます。
この章句が説くこと
規律刑補助綱位置づけ
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