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幽夢影 / 巻下・唐虞の鳥獸

唐虞之際,音樂可感鳥獸。此蓋唐虞之鳥獸,故可感耳。若後世之鳥獸,恐未必然。

新字:唐虞之際,音楽可感鳥獣。此蓋唐虞之鳥獣,故可感耳。若後世之鳥獣,恐未必然。

書き下し

唐虞の際、音樂は鳥獸を感ぜしむべし。此れ蓋し唐虞の鳥獸なり、故に感ずべきのみ。後世の鳥獸の若きは、恐らくは未だ必ずしも然らず。

現代語訳

堯・舜の時代には、音楽が鳥や獣までも感動させたと言われます。それはおそらく堯・舜の時代の鳥や獣だったから、感動させることができたのでしょう。後の世の鳥や獣となると、必ずしもそうはいかないでしょう。

解説

聖王の時代の伝説を、少しずらして皮肉ってみせた一則です。唐虞は堯と舜の時代のことで、『書経』には、舜の音楽が奏でられると鳳凰が舞い降り、獣たちも踊ったと記されています。普通はこれを聖王の音楽の偉大さの証しとして読みますが、張潮は、感動したのはその時代の鳥獣の素直さのおかげだと言い換えます。後世の鳥獣は、人と同じようにすれてしまったというわけです。友人の石天外は「鳥獣は今も感じ入るはずだ、ただ唐虞の音楽がないだけだ」と言い、畢右万は「鳥獣は昔と同じで、後世の人がまるで違うのだ」と応じています。伝えたいことが届かないとき、原因は話し手と受け手のどちらにあるのか、考えさせられます。

この章句が説くこと

音楽堯舜感化世風諧謔

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