仏遺教経 / 憍慢
汝等比丘、當自摩頭、已捨飾好、著壞色衣、執持應器、以乞自活、自見如是。若起憍慢、當疾滅之。增長憍慢、尚非世俗白衣所宜、何況出家入道之人、為解脫故、自降其身而行乞耶!
新字:汝等比丘、当自摩頭、已捨飾好、著壊色衣、執持応器、以乞自活、自見如是。若起憍慢、当疾滅之。增長憍慢、尚非世俗白衣所宜、何況出家入道之人、為解脱故、自降其身而行乞耶!
書き下し
汝等比丘、当に自ら頭を摩すべし。已に飾好を捨て、壊色の衣を著け、応器を執持し、乞うを以て自活す。自ら是くの如きを見よ。若し憍慢を起こさば、当に疾やかにこれを滅すべし。憍慢を増長するは、尚お世俗の白衣の宜しき所に非ず。何に況んや出家入道の人、解脱の為の故に、自ら其の身を降して乞を行ずるをや。
現代語訳
比丘たちよ、自分の頭をなでてみよ。すでに飾りを捨て、色の褪せた衣を着け、鉢を持ち、乞うことで生きている。自分がそういう者であることを見よ。もし驕り高ぶる心が起きたら、すぐに消すがよい。驕りを増長させるのは、世俗の在家の人にさえふさわしくない。まして出家して道に入った人が、解脱のために自ら身を低くして乞いを行っているのに、なおさらである。
解説
驕りを消す方法として、抽象的な戒めではなく身体の動作が示される。自分の頭をなでてみよ、と。剃った頭に手を触れれば、自分が何を捨てた者かが指先で分かる。飾りを捨て、褪せた衣を着け、鉢を持って乞うている——その事実を目で見よ、と続く。驕りは自己像の膨張だから、実際の姿を確認することで縮む。組織で言えば、肩書きや待遇ではなく、いま自分が実際に何をしているかを見る、ということになる。短い段だが、対処の具体性でよく効く。
この章句が説くこと
当に自ら頭を摩すべし憍慢壊色の衣自ら其の身を降す謙虚慢心
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