尉繚子 / 兵令下
百萬之衆不用命、不如萬人之鬭也。萬人之鬭、不如百人之奮也。
新字:百万之衆不用命、不如万人之闘也。万人之闘、不如百人之奮也。
書き下し
百万の衆も命を用いざれば、万人の闘うに如かざるなり。万人の闘うも、百人の奮うに如かざるなり。
現代語訳
百万の大軍でも命令に従わなければ、命令どおりに戦う一万人の兵に及ばない。一万人が戦っても、心から奮い立つ百人には及ばない。
解説
人数の多さは、それだけでは力の大きさを保証しないと説く句である。従わない百万より従う一万、従う一万より本気で奮い立つ百人のほうが強いという逆転の発想は、量より質を重んじる考え方の核心を突いている。組織を大きくすることに気を取られがちだが、本当に必要なのは、少人数でも心から動く人をどれだけ持っているかである。頭数をそろえる前に、本気度を確かめる目を持ちたい。
この章句が説くこと
質と量本気度精鋭