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酔古堂剣掃 / 集法・硯の神を淬妃と曰ふ

硯神曰淬妃,墨神曰回氏,紙神曰尚卿,筆神曰昌化,又曰佩阿。

書き下し

硯の神を淬妃と曰ひ、墨の神を回氏と曰ひ、紙の神を尚卿と曰ひ、筆の神を昌化と曰ひ、又た佩阿と曰ふ。

現代語訳

硯の神を淬妃といい、墨の神を回氏といい、紙の神を尚卿といい、筆の神を昌化といい、また佩阿ともいいます。

解説

文房四宝、つまり硯、墨、紙、筆のそれぞれに宿る神の名を並べた一則です。ほかの句のような教訓ではなく、文人の間に伝わる言い伝えを記した雑記のような趣があります。道具に神の名を与えるのは、それだけ文人が道具を大切にし、親しみを込めていたことの表れでしょう。集法の中にこうした句が置かれているのは、書く道具を敬うことも、文人の守るべき作法の一つと考えたからかもしれません。私たちも、毎日使う仕事道具を手入れし、大切に扱うことで、仕事そのものへの敬意を育てられるのではないでしょうか。

この章句が説くこと

文房風雅道具敬意

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