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酔古堂剣掃 / 集豪・惟だ虛なり故に高し

天下無不虛之山,惟虛故高而易峻;天下無不實之水,惟實故流而不竭。

新字:天下無不虚之山,惟虚故高而易峻;天下無不実之水,惟実故流而不竭。

書き下し

天下に虛ならざるの山無し、惟だ虛なり故に高くして峻なり易し。天下に實ならざるの水無し、惟だ實なり故に流れて竭きず。

現代語訳

天下に内が空いていない山はありません。空いているからこそ、高くそびえて険しくなりやすいのです。天下に中身が満ちていない水はありません。満ちているからこそ、流れて尽きることがないのです。

解説

山と水を例に、虚と実のそれぞれの働きを説いた対句です。山には谷や洞があり、その空いたところがあるからこそ高く険しくそびえると言います。水は隙間なく満ちているからこそ、絶えず流れ続けるのだと言います。人に引きつければ、心に余白を持つことで高みに立てること、中身を充実させることで尽きない力を持てることを示しているようです。虚と実はどちらか一方だけが正しいのではなく、場面に応じて両方が要ります。謙虚さと充実を、一人の中に兼ね備えたいものです。
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この章句が説くこと

謙虚充実自然虚実修身

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