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酔古堂剣掃 / 集豪・無米の炊

假英雄專吷不鳴之劍,若爾鋒铓,遇真人而落膽;窮豪傑慣作無米之炊,此等作用,當大計而揚眉。

新字:仮英雄専吷不鳴之剣,若爾鋒铓,遇真人而落胆;窮豪傑慣作無米之炊,此等作用,当大計而揚眉。

書き下し

假英雄は專ら鳴らざるの劍を吷き、爾の若き鋒铓は、真人に遇ひて膽を落とす。 窮豪傑は慣れて無米の炊を作す、此等の作用は、大計に當りて眉を揚ぐ。

現代語訳

偽の英雄は、もっぱら鳴りもしない剣を吹いて見せるばかりで、そのような切っ先は、本物の人物に出会えば肝をつぶしてしまいます。貧しい豪傑は、米のない炊事をするのに慣れていて、こうした働きぶりは、大きな計画に当たったときにこそ眉を上げて力を発揮します。

解説

見かけ倒しの偽英雄と、逆境で鍛えられた本物の豪傑とを対比した一則です。前の句の吷は、小さく吹く音のことで、『荘子』に、剣の柄の穴を吹いてもかすかな音しか出ないという話があります。鳴らない剣を吹くとは、実力のない者が虚勢を張ることのたとえです。そうした者は本物に出会えばたちまち怖気づきます。後の句の無米の炊は、米がないのに飯を炊くこと、すなわち乏しい元手で何とかやりくりすることです。貧しい中でそれに慣れた豪傑は、いざ大事に臨むと見事な手腕を発揮すると言います。十分な資源のない中で工夫を重ねてきた経験こそが、本当の力になるということです。

この章句が説くこと

英雄逆境工夫実力胆力

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