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酔古堂剣掃 / 集韻・風園林の竹を戛つ

天然文錦,浪吹花港之魚;自在笙簧,風戛園林之竹。

書き下し

天然の文錦は、浪花港の魚を吹き、自在の笙簧は、風園林の竹を戛つ。

現代語訳

天然のあや錦とは、波が花咲く港の魚に吹きつけて水面をきらめかせるものであり、思いのままに鳴る笙の調べとは、風が庭園の竹を打ち鳴らすものです。

解説

自然が織りなす錦と音楽とをたたえた対句です。文錦は模様を織り出した美しい錦です。花港は花の咲く入り江で、杭州西湖の名所、花港観魚を思わせる言葉です。波が魚の群れを揺らし、鱗や水面がきらめくさまを、天然の錦にたとえています。笙簧は竹管を束ねた笙という楽器と、その音を出す簧、つまりリードのことです。風が竹林を吹き抜けて竹を打ち合わせる音を、誰に吹かせるでもない自在な笙の音と聞いています。人の作った錦や楽器よりも、自然そのものが最上の芸術だという見方です。身近な木々や水辺にも、耳と目を向ければ同じ芸術が見つかるでしょう。

この章句が説くこと

風雅自然音楽感性閑適

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