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酔古堂剣掃 / 集靈・正を秉りて邪を嫉む

諧臣媚子,極天下聰穎之人;秉正嫉邪,作世間忠直之氣。

新字:諧臣媚子,極天下聰穎之人;秉正嫉邪,作世間忠直之気。

書き下し

諧臣媚子は、天下の聰穎を極むるの人なり。正を秉りて邪を嫉むは、世間忠直の氣を作す。

現代語訳

こびへつらう家臣や愛想のよいお気に入りは、世の中で最も頭の回る人たちです。正しさを守って邪悪を憎む人こそが、世の中に忠義と正直の気風を作り出します。

解説

賢いへつらい者と、正直な人とを対比した一則です。諧臣は主君の機嫌をとって笑わせる家臣、媚子はこびを売るお気に入りのことです。聰穎は聡明で頭の回転が速いことで、へつらう人は実は非常に賢く、相手の心を読むのに長けているという指摘は鋭いものがあります。一方、秉正は正しさを手にしっかり持つこと、嫉邪は邪悪を憎むことです。世の中の気風を正しく保つのは、器用に立ち回る賢い人ではなく、不器用でも正しさを貫く人だというのです。組織の中でも、上の人の顔色をうかがう賢さより、言うべきことを言う誠実さが、健全な空気を作ります。

この章句が説くこと

忠直正義治政処世誠実

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