孟子 / 離婁章句下
孟子曰:「言無實,不詳。不詳之實,蔽賢者當之。」
新字:孟子曰:「言無実,不詳。不詳之実,蔽賢者当之。」
書き下し
孟子曰く、「言に実無きは、不詳(ふしやう)なり。不詳の実は、賢を蔽ふ者之に当たる。」
現代語訳
孟子は言った。「言葉に中身がないのは、不吉なことである。その不吉の実質を引き受けるのは、賢者を覆い隠して世に出さない者である。」
解説
孟子は、実のない言葉は不吉なものだと言い、そのなかでも最も災いとなるのは、賢者を覆い隠して登用させない者だと述べています。ここでの「不詳」は、吉祥でない、つまり不吉という意味で読むのが通例です。賢者を推薦しない、あるいはわざと悪く言って遠ざけることは、国から人材を奪い、やがて国全体に不幸をもたらします。孟子は、君主が賢者を尊び、有能な者を官職に就けることを王道の要と考えていました。現代の組織でも、自分の地位を守るために優秀な部下や同僚の功績を隠したり、推薦を渋ったりする人がいます。そうした振る舞いは、本人が思う以上に組織を損なう罪深い行為だと言えるでしょう。
この章句が説くこと
誠実蔽賢人材言行一致正しい評価言行
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