酔古堂剣掃 / 集峭・佯狂は顛に近し
風流易蕩,佯狂近顛。
書き下し
風流は蕩し易く、佯狂は顛に近し。
現代語訳
風流は、ともすれば放蕩に流れやすく、狂ったふりは、本当の狂気に近づいてしまいます。
解説
わずか八字で、風流と奇行の危うさを戒めた鋭い対句です。蕩は、しまりなく流されること、放蕩です。佯狂は、身を守るためや世を避けるために、わざと狂人のふりをすることで、殷の箕子や春秋の接輿など、古くから例があります。顛は癲と同じで、本当の狂気のことです。風流を気取っているうちに、ただのだらしない暮らしになってしまったり、奇をてらううちに本当に常軌を逸してしまったりする。演じているつもりが、いつの間にか自分自身になってしまう怖さを言い当てています。遊び心や型破りは魅力ですが、自分の芯を見失わない節度が伴ってこそ生きるものです。
この章句が説くこと
節度風流修身自戒中庸
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