格言聯璧 / 學問類・多言を戒めよ、多言は神を損ふ
戒多動,多動亂神。戒多言,多言損神。 戒多憂,多憂郁神。戒多思,多思撓神。 戒久睡,久睡倦神。戒久讀,久讀苦神。
新字:戒多動,多動乱神。戒多言,多言損神。 戒多憂,多憂郁神。戒多思,多思撓神。 戒久睡,久睡倦神。戒久読,久読苦神。
書き下し
多動を戒めよ、多動は神を亂す。多言を戒めよ、多言は神を損ふ。 多憂を戒めよ、多憂は神を鬱す。多思を戒めよ、多思は神を撓す。 久睡を戒めよ、久睡は神を倦ましむ。久讀を戒めよ、久讀は神を苦しむ。
現代語訳
動きすぎを戒めなさい。動きすぎは精神を乱します。しゃべりすぎを戒めなさい。しゃべりすぎは精神を損ないます。 心配しすぎを戒めなさい。心配しすぎは精神をふさぎます。考えすぎを戒めなさい。考えすぎは精神をかき乱します。 寝すぎを戒めなさい。寝すぎは精神をだるくします。読みすぎを戒めなさい。読みすぎは精神を苦しめます。
解説
前の単位から続く「戒」の句の後半で、学問類を締めくくる一条です。前の単位が酒・色・味・食という外からの欲を挙げたのに対し、ここでは動・言・憂・思・睡・読という自分の振る舞いの「多すぎ」「長すぎ」を戒めています。とくに注目したいのは、最後に読書のしすぎまで挙げている点です。学問類でさんざん読書を勧めてきたうえで、読むことさえ度を越せば精神を苦しめると言うのは、節度こそが肝心だという考えの表れです。心配や考えごとも同じで、何事もほどほどに収めることが、心の働きを長く保つ秘訣だと教えています。
この章句が説くこと
養生節度精神中庸節制
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