酔古堂剣掃 / 集情・幽情化して石立つ
幽情化而石立,怨風結而塚青,千古空閨之感,頓令薄幸驚魂。
書き下し
幽情化して石立ち、怨風結びて塚青し、千古空閨の感、頓に薄幸をして魂を驚かしむ。
現代語訳
秘めた思いは形を変えて石となって立ち、恨みの風は吹き寄せて塚を青く染めます。はるか昔から続く、夫を待つ女性の寂しさは、たちまち薄情な者の魂をも震え上がらせます。
解説
帰らぬ夫を待つ女性の深い思いを、二つの伝説で描いた一則です。石立つは、夫の帰りを山の上で待ち続けて石になったという望夫石の伝説です。塚青しは、匈奴に嫁いだ漢の王昭君の墓だけは草がいつも青かったという青塚の話とみられます。空閨は夫のいない寝室、薄幸はここでは薄情な男を指します。待つ人の思いがこれほど強いと知れば、相手を顧みない者も心を改めずにいられないというのです。待たせる側は、待つ側の時間の重さを忘れがちです。連絡一つで救われる人がいることを、心にとめておきたいものです。
この章句が説くこと
情夫婦待つ伝説誠実
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孟子・離婁章句下孟子曰く、「言に實無きは不祥なり。不祥の實は、賢を蔽う者之に當る。」 <解説> この節は分かりにくい。朱注に云う、「或いは曰く、天下の言實に不祥なる者有る無し、惟れ賢を蔽い不祥の實を為すと、或いは曰く、言にして實無き者は不祥なり、故に賢を蔽い不祥の實を為す、二説同じからず、未だ孰れが是なるか知らず、疑うらくは或いは闕文有らん。」私は後説を採用し、かなり強引な解釈をした。やはり朱子の言うように闕分が有るのだろうか。
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孟子・離婁章句上孟子曰く、「下位に居りて、上に獲られざれば、民得て治む可からざるなり。上に獲らるるに道有り。友に信ぜられずんば、上に獲られず。友に信ぜらるるに道有り。親に事えて悅ばれずんば、友に信ぜられず。親に悅ばるるに道有り。身に反して誠ならずんば、親に悅ばれず。身を誠にするに道有り。善に明らかならずんば、其の身に誠ならず。是の故に誠は、天の道なり。誠を思うは、人の道なり。至誠にして動かざる者は、未だ之れ有らざるなり。誠ならずして、未だ能く動かす者有らざるなり。」
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