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酔古堂剣掃 / 集醒・丘墓に登りて徘徊す

入道場而隨喜,則修行之念勃興;登丘墓而徘徊,則名利之心頓盡。

新字:入道場而随喜,則修行之念勃興;登丘墓而徘徊,則名利之心頓尽。

書き下し

道場に入りて隨喜すれば、則ち修行の念勃興す。 丘墓に登りて徘徊すれば、則ち名利の心頓に盡く。

現代語訳

道場に入って人の修行を見てともに喜べば、自分も修行しようという思いが勢いよく湧き起こります。墓のある丘に登ってさまよい歩けば、名誉や利益を求める心はたちまち尽きてしまいます。

解説

場所が心に与える力を述べた対句です。道場は仏道を修める場所、随喜は仏教語で、他人の善い行いを見て自分のことのように喜ぶことを言います。修行する人々の姿に触れると、自分も励もうという気持ちが起こります。反対に、墓の並ぶ丘を歩けば、どれほど名を上げ富を築いた人もここに眠っていることが分かり、名利を追う心は一気に冷めます。病や死を思えという前の則の教えを、実際に足を運ぶ場所に置きかえたものとも読めます。心を切り替えたいとき、意志の力だけに頼らず、身を置く場所を変えてみるのは今日でも有効な方法です。

この章句が説くこと

修行名利無常環境随喜

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