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酔古堂剣掃 / 集醒・拙の一字にて罪過を免る

拙之一字免了,無千罪過;閒之一字討了,無萬便宜。

新字:拙之一字免了,無千罪過;閒之一字討了,無万便宜。

書き下し

拙の一字にて、無千の罪過を免れ了り、閒の一字にて、無萬の便宜を討め了る。

現代語訳

「拙」という一字で、数えきれないほどの罪やあやまちを免れることができ、「閑」という一字で、数えきれないほどの得を手に入れることができます。

解説

拙と閑という二字に、処世の大きな効用があると説く一則です。拙は不器用、つたないことで、ここでは才気をひけらかさず、要領よく立ち回ろうとしない態度を指します。器用に立ち回る人は、そのぶん人と摩擦を起こし、思わぬ過ちを犯しがちです。拙を守れば、そうした多くの罪過を避けられます。閑はゆとり、のんびりすることで、あくせくしないことで心身の健康や人間関係の穏やかさなど、多くの得が生まれます。無千、無万は、千も万も数えきれないほどという意味です。器用さと忙しさが評価されがちな時代ですが、あえて不器用に、ゆったりと構えることの効用を見直してみる価値はありそうです。

この章句が説くこと

守拙閑適処世謙虚韜晦

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