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酔古堂剣掃 / 集醒・謗を得れば以て名を銷すべし

清福上帝所吝,而習忙可以銷福;清名上帝所忌,而得謗可以銷名。

書き下し

清福は上帝の吝む所、而して忙に習へば以て福を銷すべし。清名は上帝の忌む所、而して謗を得れば以て名を銷すべし。

現代語訳

清らかな幸福は天帝が惜しむものです。ですから忙しさに慣れて働くことで、その福を目減りさせ、天の惜しみを避けることができます。清らかな名声は天帝が忌むものです。ですから人のそしりを受けることで、その名を目減りさせ、天の忌みを避けることができます。

解説

忙しさや人からの非難を、かえって身を守るものとして受け止め直す、ひねりのきいた対句です。清福は静かで満ち足りた幸せ、清名は清廉であるという評判です。どちらも天がたやすくは与えず、多すぎれば妬むものだとされます。だから忙しく働くことで福をいくらか消費し、謗りを受けることで名声をいくらか差し引けば、天の妬みを受けずに済むというのです。福や名が満ちすぎると禍を招くという考えは、東洋の古典に繰り返し出てきます。忙しさに追われるときや、理不尽な批判を受けたとき、これで釣り合いがとれていると考えれば、少し心が軽くなるのではないでしょうか。
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この章句が説くこと

禍福名利処世忍謙虚

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