酔古堂剣掃 / 集醒・身先んずるは以て人を率ゐるに足る
輕財足以聚人,律己足以服人,量寬足以得人,身先足以率人。
新字:軽財足以聚人,律己足以服人,量寛足以得人,身先足以率人。
書き下し
財を輕んずるは以て人を聚むるに足り、己を律するは以て人を服するに足り、量の寬きは以て人を得るに足り、身の先んずるは以て人を率ゐるに足る。
現代語訳
財を惜しまなければ人を集めることができ、自分を律すれば人を心服させることができ、度量が広ければ人の心を得ることができ、自ら先頭に立てば人を率いることができます。
解説
人の上に立つ者の四つの心得を、簡潔に並べた一則です。軽財、律己、量寛、身先という四つの態度が、それぞれ聚人、服人、得人、率人という結果に結びついています。財を独り占めせず分け与えれば、人は自然に集まります。自分に厳しくしていれば、人は言葉でなく姿勢に従います。度量が広く人の過ちを許せば、人の心がついてきます。そして自ら先頭に立って働けば、人はその後に続きます。どれも命令や権威によらず、自分のあり方で人を動かす方法です。管理職やリーダーに限らず、チームで何かをするとき、この四つのうち自分に欠けているものは何かを点検してみると、よい手がかりになるでしょう。
この章句が説くこと
統率用人律己度量治政
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