孫子 / 行軍篇
凡軍好高而惡下,貴陽而賤陰,養生而處實,軍無百疾,是謂必勝。
新字:凡軍好高而悪下,貴陽而賤陰,養生而処実,軍無百疾,是謂必勝。
書き下し
凡そ軍は高きを好みて下きを悪み、陽を貴びて陰を賤しみ、生を養いて実に処る。軍に百疾無し、是を必勝と謂う。
現代語訳
軍は高い所を好んで低湿地を嫌い、日当たりのよい場所を選んで日陰を避け、水や草の豊かな地に拠って兵の健康を保つ。こうして軍に病気が出なければ、それを「必勝」の態勢というのだ。
解説
行軍篇で、孫子が「軍の健康管理」を勝利の条件に数えた一節です。高く乾いた日当たりのよい場所に陣取り、水や食が確保できる地に拠れば、兵は病にかからない——病人を出さない軍こそ「必勝」だ、と言い切ります。派手な戦術より、兵が健やかに戦える環境を整えることを重視する、地に足のついた視点です。組織でも、メンバーが心身ともに健やかに働ける環境こそ、持続的な成果の土台です。無理な環境で消耗すれば、どんな戦略も回りません。人が健康に力を発揮できる「場」を整えることが、実は最強の勝利条件だと、孫子は説きます。
この章句が説くこと
欺瞞行軍情報戦環境と健康必勝の条件持続性
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