孫子 / 始計篇
此兵家之勝,不可先傳也。
新字:此兵家之勝,不可先伝也。
書き下し
此れ兵家の勝なり。先づ伝うべからざるなり。
現代語訳
勝利の方法は前もって公開できない。
解説
謀攻へと続く始計篇の結びで、孫子が兵法の本質を語る一節です。ここまで説いてきた勝利の方法は、状況に応じて変幻自在に用いるものであり、あらかじめ「これが正解だ」と型として固定して伝えることはできない、というのです。マニュアル化できない、その場の判断こそが兵法の生命だと孫子は考えました。仕事でも、優れた戦略や打ち手は、状況・相手・タイミングによって変わり、そのまま他に流用できるとは限りません。過去の成功パターンをそのまま当てはめれば、かえって足をすくわれる。原理原則は学べても、最後は目の前の状況を読んで応用する力が要る。定石を知りつつ、定石に縛られない。臨機応変の重要性を、孫子は始計篇の最後に置きました。
この章句が説くこと
秘密戦略
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