尚書 / 舜典
詩言志,歌永言,聲依永,律和聲。八音克諧,無相奪倫,神人以和
新字:詩言志,歌永言,声依永,律和声。八音克諧,無相奪倫,神人以和
書き下し
詩は志を言い、歌は言を永(なが)くし、聲(こえ)は永きに依り、律は聲を和す。八音(はちおん)克(よ)く諧(かな)い、相(あい)倫(りん)を奪うこと無く、神人以て和す。
現代語訳
詩とは心の思いを言葉にしたものであり、歌とはその言葉を長く引き伸ばして歌うものである。声はその長く引き伸ばされた調子に従い、音律はその声と調和する。こうして様々な楽器の音がよく調和し、互いにその秩序を奪い合うことがなければ、神と人とはそれによって和合する。
解説
異なる音色を持つ様々な楽器が、互いの領分を奪い合わずに響き合うことで、初めて美しい調和が生まれるという中国文芸論の原点である。組織や集まりの中でも、誰か一人の声だけが場を支配してしまえば調和は生まれず、それぞれの違いを保ったまま重なり合ってこそ豊かな響きが生まれる。異なる意見や個性を無理にそろえず、その違いを尊重しながら共に在ることの価値を、音楽の比喩を通して伝えている。
この章句が説くこと
詩言志八音克諧調和