尚書 / 洪範
會其有極,歸其有極。曰皇極之敷言,是彝是訓,于帝其訓。凡厥庶民極之敷言,是訓是行,以近天子之光。曰天子作民父母,以爲天下王。」「六、三德:
新字:会其有極,帰其有極。曰皇極之敷言,是彝是訓,于帝其訓。凡厥庶民極之敷言,是訓是行,以近天子之光。曰天子作民父母,以為天下王。」「六、三徳:
書き下し
其の有極に会し、其の有極に帰す。曰く、皇極の敷言、是れ彝(つね)とし是れ訓(をしへ)とす、帝に于いて其れ訓(したが)ふ。凡そ厥の庶民、極の敷言、是れ訓とし是れ行へば、以て天子の光に近づかん。曰く、天子民の父母と作り、以て天下の王と為る。」「六、三徳。
現代語訳
(人々は)その至高の基準のもとに集まり、その至高の基準に帰着する。こう言う。皇極について述べ広められた言葉を、常の法とし教えとするのは、天帝に従うことである。およそ民が、この基準について述べ広められた言葉を教えとして実行すれば、天子の光に近づくことができる。こう言う。天子は民の父母となり、それによって天下の王となる。」「六、三徳。
解説
皇極の説明の結びである。人々はみな至高の基準のもとに集まり、そこに帰着すると述べ、皇極について述べられた言葉を常の教えとすることは天帝に従うことだと説く。民もその教えを実行すれば天子の光に近づけるとし、最後に「天子は民の父母と作りて、以て天下の王と為る」と結ぶ。王の権威は天に由来しつつ、その実質は民の父母として民を養うところにあるという考えは、尚書全体を貫く民本思想の表現である。この後に三徳の説明が続く。組織の理念が末端まで共有され、皆がそこに集まるとき、上に立つ者は命令ではなく模範によって人を導けるという教えとして読める。
関連する章句
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史記 宋微子世家恭は粛を作し、従は治を作し、明は智を作し、聡は謀を作し、睿は聖を作す。八政。一を食と曰ひ、二を貨と曰ひ、三を祀と曰ひ、四を司空と曰ひ、五を司徒と曰ひ、六を司寇と曰ひ、七を賓と曰ひ、八を師と曰ふ。五紀。一を歳と曰ひ、二を月と曰ひ、三を日と曰ひ、四を星辰と曰ひ、五を歴数と曰ふ。皇極。皇其の有極を建て、時の五福を斂めて、用て敷きて其の庶民に錫ふ。維れ時れ其の庶民女の極に于(おい)て、女に保極を錫ふ。凡そ厥の庶民は、淫朋有ること毋く、人比徳有ること毋く、維れ皇極を作す。凡そ厥の庶民、猷有り為有り守有るは、女則ち之を念へ。極に協はずとも、咎に離(かか)らざるは、皇則ち之を受けよ。而ち而の色を安んじて、予が好む所は徳なりと曰はば、女則ち之に福を錫へ。時の人斯れ其れ維れ皇の極とせん。寡を侮りて高明を畏るること毋かれ。人の能有り為有る、其の行ひを羞めしめば、而ち国其れ昌えん。凡そ厥の正人は、既に富ましめて方に穀(よ)くせよ。女、而の家に好有らしむること能はずんば、時の人斯れ其れ辜あらん。其の好むこと毋きに于ては、女之に福を錫ふと雖も、其れ女の用て咎を作さん。偏すること毋く頗すること毋く、王の義に遵へ。好を作すこと有る毋く、王の道に遵へ。悪を作すこと有る毋く、王の路に遵へ。偏すること毋く党すること毋くんば、王道蕩蕩たり。党すること毋く偏すること毋くんば、王道平平たり。反すること毋く側すること毋くんば、王道正直なり。其の有極に会し、其の有極に帰せよ。曰く、王極の敷言は、是れ夷(つね)是れ訓にして、帝に于て其れ順ふ。凡そ厥の庶民、極の敷言に、是れ順ひ是れ行はば、以て天子の光に近づかん。曰く、天子は民の父母と作りて、以て天下の王と為る。三徳。一を正直と曰ひ、二を剛克と曰ひ、三を柔克と曰ふ。平康なるは正直、彊にして友ならざるは剛克、内に友なるは柔克。沈漸なるは剛克、高明なるは柔克。維れ辟(きみ)のみ福を作し、維れ辟のみ威を作し、維れ辟のみ玉食す。臣は福を作し威を作し玉食すること有る无し。臣福を作し威を作し玉食すること有らば、其れ而の家に害あり、而の国に凶あり。人用て側頗辟(へき)し、民用て僭忒(せんとく)せん。
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尚書・洪範人の能有り為有る、其の行ひを羞(すす)めしめば、邦其れ昌えん。凡そ厥の正人、既に富みて方に穀すれば、汝而(なんぢ)の家に好有らしむる能はずんば、時の人斯れ其れ辜あらん。其の好徳無きに于いては、汝之に福を錫ふと雖も、其れ汝に用て咎を作さん。偏無く頗無く、王の義に遵へ。好を作す有る無く、王の道に遵へ。悪を作す有る無く、王の路に遵へ。
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尚書・洪範恭は粛を作し、従は乂を作し、明は晢(せつ)を作し、聡は謀を作し、睿は聖を作す。」「三、八政。一に曰く食、二に曰く貨、三に曰く祀、四に曰く司空、五に曰く司徒、六に曰く司寇、七に曰く賓、八に曰く師。」「四、五紀。一に曰く歳、二に曰く月、三に曰く日、四に曰く星辰、五に曰く暦数。」「五、皇極。皇其の有極を建て、時の五福を斂めて、用て厥の庶民に敷き錫ふ。惟れ時に厥の庶民汝が極に于(お)いて、汝に保極を錫ふ。凡そ厥の庶民、淫朋有ること無く、人比徳有ること無きは、惟れ皇極を作せばなり。凡そ厥の庶民、猷有り為有り守有るは、汝則ち之を念へ。極に協はずとも、咎に罹らざるは、皇則ち之を受けよ。而して康にして色(やはら)ぎ、『予好む攸は徳なり』と曰はば、汝則ち之に福を錫へ。時の人斯れ其れ惟れ皇の極とせん。
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