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尚書 / 仲虺之誥

「王懋昭大德,建中于民,以義制事,以禮制心,垂裕後昆。予聞曰:

新字:「王懋昭大徳,建中于民,以義制事,以礼制心,垂裕後昆。予聞曰:

書き下し

王懋(つと)めて大徳を昭(あき)らかにし、中を民に建て、義を以て事を制し、礼を以て心を制し、裕(ゆたか)を後昆(こうこん)に垂れよ。予聞く、曰く、

現代語訳

王よ、努めて大いなる徳を明らかにし、民のために偏りのない中正の道を立て、正義によって物事を裁き、礼によって自分の心を律し、ゆとりある教えを子孫に残されよ。私はこう聞いている。

解説

仲虺が湯に向けて、君主の心得を説く言葉である。大いなる徳を明らかにし、民のために偏りのない中正の基準を立てよと言い、続けて「義を以て事を制し、礼を以て心を制す」と述べる。外の物事は正義に照らして裁き、内の心は礼によって律するという、外と内の両面での自己統御を説いたもので、宋代の儒者たちはこれを修養の要として重んじた。そうして得た豊かな教えを子孫に残せというのである。この後に「能く自ら師を得る者は王たり、人己に若く莫しと謂ふ者は亡ぶ」という名句が続く。判断を公正な基準に照らして行い、感情は節度によって抑えることは、今の仕事の場でもそのまま求められる心得である。本篇は東晋期に伝わった古文尚書に属し、後世の編纂とみる説が有力である。

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