商君書 / 境内
陷隊之士、面十八人。陷隊之士知疾鬥、得斬首隊五人、則陷隊之士、人賜爵一級。死、則一人後、不能死之、千人環睹、黥劓於城下。國尉分地、以中卒隨之。將軍為木臺、與國正監、與王御史、參望之。其先入者、舉為最啟、其後入者、舉為最殿。其陷隊也、盡其幾者、幾者不足、乃以次級益之。
新字:陥隊之士、面十八人。陥隊之士知疾鬥、得斬首隊五人、則陥隊之士、人賜爵一級。死、則一人後、不能死之、千人環睹、黥劓於城下。国尉分地、以中卒随之。将軍為木台、与国正監、与王御史、参望之。其先入者、舉為最啟、其後入者、舉為最殿。其陥隊也、尽其幾者、幾者不足、乃以次級益之。
書き下し
陷隊の士は、面ごとに十八人。陷隊の士、疾く鬥うを知り、隊ごとに斬首五を得れば、則ち陷隊の士は、人ごとに爵一級を賜わる。死すれば、則ち一人これを後にす。これに死する能わざれば、千人環り睹て、城下に黥劓す。國尉は地を分かち、中卒を以てこれに隨う。將軍は木臺を為り、國正監と、王御史と、參してこれを望む。その先んじて入る者は、舉げて最啟と為し、その後れて入る者は、舉げて最殿と為す。その隊に陷るや、その幾を盡くす。幾者足らざれば、乃ち次級を以てこれを益す。
現代語訳
突撃隊の兵は、一つの面につき十八人。突撃隊の兵が果敢に戦い、隊ごとに首を五つ取れば、突撃隊の兵は一人ずつ爵位一級を賜る。戦死すれば、一人がその後を継ぐ。そこで死ぬことができなければ、千人が取り囲んで見守るなか、城の下で顔に入れ墨をされ鼻を削がれる。国尉が持ち場を分け、中軍の兵がこれに続く。将軍は木の櫓を建て、国の監察官と王の御史とともに、三者でこれを見張る。先に城内へ入った者を最も優れた者とし、後から入った者を最も劣った者とする。突撃隊に入るときは、定員を満たす。定員に足りなければ、次の等級の者を補充する。
解説
突撃隊の兵は、死ぬか、生き延びて辱めを受けるかしかない。千人が見守るなかでの黥と劓(顔への入れ墨と鼻削ぎ)は、痛みよりも公開性が刑罰の本体である。同時に、将軍・監察官・王の御史の三者が櫓の上から見張っている点も見逃せない。褒賞も処罰も、三者が同時に見ていることで初めて成立する。評定する側を一人にしないという原則は、いまも監査の基本である。この篇は、褒賞制度が本当に機能するために何が必要かを、身も蓋もない形で示している。
この章句が説くこと
陥隊の士千人環り睹る将軍と国正監と王御史の三者評定を一人にしない規律
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