商君書 / 境内
爵五大夫有稅邑六百家者、受客。大將御參、皆賜爵三級。故客卿相論盈、就正卿。以戰故、暴首三、乃校三日、將軍以不疑致士大夫勞爵。夫勞爵、其縣過三日、有不致士大夫勞爵、能。[其縣四尉、]訾由丞尉、能得甲首一者、賞爵一級、益田一頃、益宅九畝。級除庶子一人、乃得入兵官之吏。
新字:爵五大夫有税邑六百家者、受客。大将御参、皆賜爵三級。故客卿相論盈、就正卿。以戦故、暴首三、乃校三日、将軍以不疑致士大夫労爵。夫労爵、其県過三日、有不致士大夫労爵、能。[其県四尉、]訾由丞尉、能得甲首一者、賞爵一級、益田一頃、益宅九畝。級除庶子一人、乃得入兵官之吏。
書き下し
爵五大夫にして稅邑六百家有る者は、客を受く。大將・御・參は、皆な爵三級を賜わる。故客卿の相論じて盈つれば、就きて正卿たり。戰いを以ての故に、首を暴すこと三たびし、乃ち校すること三日。將軍は疑わざるを以て士大夫の勞爵を致す。夫れ勞爵は、その縣、三日を過ぎて、士大夫の勞爵を致さざる有れば、能あり。[その縣の四尉、]訾は丞尉に由る。能く甲首一を得る者は、爵一級を賞し、田一頃を益し、宅九畝を益す。級ごとに庶子一人を除く。乃ち兵官の吏に入るを得。
現代語訳
五大夫の爵位で六百家の税邑を持つ者は、食客を受け入れられる。大将・御者・参乗には、みな爵位三級を賜る。もと客卿であった者が評定で基準を満たせば、正卿に進む。戦いの後は、取った首を三日さらし、さらに三日かけて照合する。将軍は疑いのないものとして士大夫に功績の爵位を渡す。この功績の爵位について、その県が三日を過ぎても士大夫に渡さなければ、責めがある。[その県の四人の尉は、]その責めを丞と尉が負う。よろい首を一つ取った者には、爵位一級を賞し、田を一頃、宅地を九畝加える。爵位一級ごとに庶子一人を付けられる。そして武官の役人になることができる。
解説
褒賞の手続きが、期限つきで書かれている。首を三日さらし、三日かけて照合し、その後三日以内に本人へ渡す。渡さなければ県の役人が責めを負う。褒賞を出すことではなく、期限内に確実に届けることを制度にしている点が要である。功績が認められてから実際に報われるまでの時間が空くと、その報酬の効果は急速に薄れる。査定から支給まで半年かかる会社の賞与が、なぜ効かないのか。答えはこの条文にある。なお、角括弧の箇所は底本が疑わしいとして括った部分で、そのまま残してある。
この章句が説くこと
労爵は三日を過ぐるを得ず首を暴すこと三たび期限内に届ける褒賞の速度
関連する章句
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『商君書』境内能く城を攻め邑を圍みて斬首八千已上ならば、則ち盈論たり。野戰に斬首二千ならば、則ち盈論たり。吏は自ら操るより校以上・大將に至るまで、盡く行間の吏を賞するなり。故爵の公士は、就きて上造と為る。故爵の上造は、就きて簪褭と為る。故爵の簪褭は、就きて不更と為る。故爵の不更は、就きて大夫と為る。爵吏にして縣尉と為らば、則ち虜を賜わり、六たび五千六百を加う。爵大夫にして國尉と為らば、就きて官大夫と為る。故爵の官大夫は、就きて公大夫と為る。故爵の公大夫は、就きて公乘と為る。故爵の公乘は、就きて五大夫と為り、則ち邑三百家に稅す。故爵の五大夫は、就きて庶長と為る。故爵の庶長は、就きて左更と為る。故爵の三更は、就きて大良造と為る——皆な賜邑三百家有り、賜稅三百家有り。
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『商君書』境内軍爵は、一級より已下、小夫に至るまで、命じて校徒操士と曰う。公爵は、二級より已上、不更に至るまで、命じて卒と曰う。その戰うや、五人簿を束ねて伍と為す。一人死すれば、而ちその四人を剄る。能く人ごとに一首を得れば、則ち復す。五人に一屯長、百人に一將あり。
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