商君書 / 墾令
均出餘子之使令、以世使之、又高其解舍、令有甬、官食槩、不可以辟役。而大官未可必得也、則餘子不游事人。餘子不游事人、則必農、農則草必墾矣。
新字:均出余子之使令、以世使之、又高其解舎、令有甬、官食槩、不可以辟役。而大官未可必得也、則余子不游事人。余子不游事人、則必農、農則草必墾矣。
書き下し
餘子の使令を均しく出し、世を以てこれを使い、又たその解舍を高くし、甬有らしめ、官食は槩にして、以て役を辟くべからず。而して大官は未だ必ずしも得べからざるなり、則ち餘子は游びて人に事えず。餘子游びて人に事えざれば、則ち必ず農す、農すれば則ち草必ず墾かれん。
現代語訳
跡取り以外の子弟にも公役を均等に割り当て、代々それを務めさせ、さらに免除の条件を厳しくし、規定の量を定め、官から支給する食糧は一律とし、役を逃れられないようにする。そのうえで高い官職が必ず手に入るとは限らないようにすれば、跡取り以外の子弟は遊び歩いて有力者に取り入ることをしなくなる。彼らが取り入らなくなれば必ず農業をする。農業をすれば荒地は必ず開墾される。
解説
跡取り以外の子弟——生活は保証されているが役目がない層に、均等に義務を課す条である。この層が有力者のもとに集まって取り巻きになるのを防ぐのが狙いだ。「免除の条件を厳しくする」というのが要点で、制度は本体よりも例外規定のところで壊れる。誰が免除されるかが曖昧なら、免除を得るための働きかけが始まり、その働きかけが力関係を生む。免除の基準を明示し、支給を一律にすることは、公平の話であると同時に、取り入る余地を消す話でもある。
この章句が説くこと
余子の使令免除の基準例外規定取り巻きを作らせない
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