呻吟語 / 外篇・廣喻・面紅にして發潤なる者は治せず
凡病人面紅如赭、發潤如油者不治,蓋萃一身之元氣血脈盡於面目之上也。嗚呼!人君富四海,貧可以懼矣。
新字:凡病人面紅如赭、発潤如油者不治,蓋萃一身之元気血脈尽於面目之上也。嗚呼!人君富四海,貧可以懼矣。
書き下し
凡そ病人の面紅きこと赭の如く、發潤ふこと油の如き者は治せず。蓋し一身の元氣血脈を萃めて面目の上に盡くせばなり。嗚呼、人君の四海に富むも、貧以て懼る可し。
現代語訳
およそ病人の顔が赤土のように赤く、髪が油のように潤っている者は治りません。一身の元の気と血脈を集めて、顔と目の上で尽くしているからです。ああ、君主が四海に富んでいても、その貧しさは恐れるべきです。
解説
死期の近い病人の様子を、医学の観察として記します。顔が赤く髪が潤うのは、残りの気血が表面に集まったためです。豊かに見えて実は尽きているわけです。そして一気に国家に転じます。四海に富んでいても、その貧しさは恐るべきだ、と。表面の繁栄が内側の枯渇の印になり得るという、広喩篇らしい飛躍のある一段です。表面の繁栄が、内側の枯渇の印になり得ます。
この章句が説くこと
病人表面気血繁栄枯渇
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