呻吟語 / 内篇・應務・待用する所以の者具無し
不為外撼,不以物移,而後可以任天下之大事。彼悅之則悅,怒之則怒,淺衷狹量,粗心浮氣,婦人孺子能笑之,而欲有所樹立,難矣。何也?其所以待用者無具也。
新字:不為外撼,不以物移,而後可以任天下之大事。彼悅之則悅,怒之則怒,浅衷狭量,粗心浮気,婦人孺子能笑之,而欲有所樹立,難矣。何也?其所以待用者無具也。
書き下し
外に撼かされず、物を以て移らずして、而る後に以て天下の大事に任ず可し。彼の之を悅ばしむれば則ち悅び、之を怒らしむれば則ち怒るは、淺衷狹量、粗心浮氣なり。婦人孺子も能く之を笑ふ。而るに樹立する所有らんと欲するは、難いかな。何ぞや。其の用を待つ所以の者具無ければなり。
現代語訳
外から揺さぶられず、物によって動かされず、その後に初めて天下の大事を任せられます。喜ばせれば喜び、怒らせれば怒るのは、胸が浅く度量が狭く、心が粗く気が浮ついているからです。女子どもでも笑えます。それでいて何かを立てようとするのは、無理でしょう。なぜか。用に備えるための道具が無いからです。
解説
大事を任せられる条件を、揺れないことに絞ります。外から揺さぶられず物に動かされない。逆に、喜ばせれば喜び怒らせれば怒る人は、扱いやすいので使われる側に回ります。そして最後の一句が的確で、道具が無いと言う。志の有無ではなく、装備の有無で測る見方になっています。志の有無ではなく、装備の有無で測る見方になっています。
この章句が説くこと
定力揺れ大事装備扱われ方
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