呻吟語 / 内篇・問學・外に求むれば則ち失ふこと愈いよ遠し
「好學近乎知,力行近乎仁,知恥近乎勇。」有志者事竟成,那怕一生昏弱。「內視之謂明,反聽之謂聰,自勝之謂強。」外求則失愈遠,空勞百倍精神。
新字:「好学近乎知,力行近乎仁,知恥近乎勇。」有志者事竟成,那怕一生昏弱。「内視之謂明,反聴之謂聰,自勝之謂強。」外求則失愈遠,空労百倍精神。
書き下し
「學を好むは知に近く、力行は仁に近く、恥を知るは勇に近し」。志有る者は事竟に成る。那ぞ一生の昏弱を怕れん。「內に視るを之れ明と謂ひ、反りて聽くを之れ聰と謂ひ、自ら勝つを之れ強と謂ふ」。外に求むれば則ち失ふこと愈いよ遠く、空しく百倍の精神を勞す。
現代語訳
学を好むのは知に近く、力を尽くして行うのは仁に近く、恥を知るのは勇に近い。志ある者は事を成し遂げます。一生の暗さや弱さを恐れることはありません。内を視るのを明といい、返って聴くのを聡といい、自分に勝つのを強といいます。外に求めれば失うことはいっそう遠くなり、無駄に百倍の力を費やすだけです。
解説
中庸の三近と、老子や史記に見える三つの定義を並べます。どちらも、外の基準ではなく自分の中の働きで徳に近づくという構えです。そして最後に、外に求めれば遠のくうえに百倍の労力が要ると言い添えます。努力の方向を内に向けよという主張ですが、効率の話として示されているので受け入れやすい形になっています。効率の話として示されているので、受け入れやすい形です。
この章句が説くこと
三近内視自勝方向効率
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