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呻吟語 / 内篇・倫理・古に泥むは、達觀に非ざるなり

喪服之制,以緣人情,亦以立世教。故有引而致之者,有推而遠之者,要不出恩、義兩字,而不可曉亦多。達觀會通之君子,當制作之權,必有一番見識。泥古,非達觀也。

新字:喪服之制,以縁人情,亦以立世教。故有引而致之者,有推而遠之者,要不出恩、義両字,而不可暁亦多。達観会通之君子,当制作之権,必有一番見識。泥古,非達観也。

書き下し

喪服の制は、以て人情に緣り、亦た以て世教を立つ。故に引きて之を致す者有り、推して之を遠ざくる者有り。要するに恩・義の兩字を出でず。而して曉らざる可からざるも亦た多し。達觀會通の君子、制作の權に當たらば、必ず一番の見識有らん。古に泥むは、達觀に非ざるなり。

現代語訳

喪服の制度は、人の情に沿って作られ、また世の教えを立てるためのものです。ですから引き寄せて近づけるものもあれば、押しやって遠ざけるものもあります。要するに恩と義の二字を出ません。しかし理解しがたいものも多くあります。広く見通し筋を通せる君子が、制度を作る権を握ったなら、必ずひとかどの見識があるはずです。古いものにこだわるのは、広く見通すことではありません。

解説

喪服の制度が、二つの原理に還元されます。恩と義です。近づけるものと遠ざけるものがあるのも、この二つの配分によります。そして率直に、理解しがたいものも多いと認めるのが正直です。最後の一句が主張になります。古いものにこだわるのは見通しではない、と。伝統を守ることと理解せずに従うことを区別する、改定の余地を残した一段です。

この章句が説くこと

喪服恩義制度泥古達観

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