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呻吟語 / 内篇・存心・大利も小義に換へず

大利不換小義,況以小利壞大義乎?貪者可以戒矣。

新字:大利不換小義,況以小利壊大義乎?貪者可以戒矣。

書き下し

大利も小義に換へず、況んや小利を以て大義を壞るをや。貪る者は以て戒む可し。

現代語訳

大きな利益であっても小さな義とは取り替えません。まして小さな利益で大きな義を壊すなど、言うまでもありません。貪る者はこれを戒めとすべきです。

解説

利と義の交換が二段で断たれます。大きな利でも小さな義とは換えない。この時点で交換そのものが成立しないのですから、小さな利で大きな義を壊すのは論外になります。比較の形をとりながら、実は比較不能だと示す論法です。二十三字で、天秤に載せてはいけないものがあるという原則を言い切っています。秤に載せた時点で負けている、という感覚を持てるかどうかが分かれ目になります。

この章句が説くこと

交換比較戒め

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