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呻吟語 / 内篇・存心・之を思ひに誠にするが故なり

士君子一出口,無反悔之言;一動手,無更改之事。誠之於思,故也。

書き下し

士君子は一たび口を出でて、反悔の言無し。一たび手を動かして、更改の事無し。之を思ひに誠にするが故なり。

現代語訳

立派な人物は、ひとたび口から出して後悔する言葉がなく、ひとたび手を動かして改め直す事がありません。考える段階で誠を尽くしているからです。

解説

言い直しも手戻りも無い、という理想が示されます。ただしその理由は、口や手が優れているからではありません。考える段階で誠を尽くしているからだ、と。原因が実行より前の工程に置かれているのが要点です。後悔や修正の多さは、思考の段階の手抜きの結果だということになります。前に出てきた、的を見てから弓を引く、という比喩と同じ順序の話です。

この章句が説くこと

言行後悔手戻り思考

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