墨子 / 耕柱
子墨子謂駱滑氂曰:「我聞子好勇。」駱滑氂曰:「然,我聞其鄉有勇士焉,吾必從而殺之。」子墨子曰:「天下莫不欲與其所好,奪其所惡,今子聞其鄉有勇士焉,必從而殺之,是非好勇也,是惡勇也。」
新字:子墨子謂駱滑氂曰:「我聞子好勇。」駱滑氂曰:「然,我聞其鄉有勇士焉,吾必従而殺之。」子墨子曰:「天下莫不欲与其所好,奪其所悪,今子聞其鄉有勇士焉,必従而殺之,是非好勇也,是悪勇也。」
書き下し
子墨子、駱滑氂に謂いて曰く、「我れ子の勇を好むと聞く」と。駱滑氂曰く、「然り。我れ其の鄉に勇士有りと聞かば、吾れ必ず従いて之を殺さん」と。子墨子曰く、「天下、其の好む所に與して、其の惡む所を奪わんと欲せざるは莫し。今、子、其の鄉に勇士有りと聞かば、必ず従いて之を殺さんとす。是れ勇を好むに非ざるなり、是れ勇を惡むなり」と。
現代語訳
墨子が駱滑氂に言った。「あなたは勇を好むと聞いている」。駱滑氂が言った。「そのとおりです。私はある村に勇士がいると聞けば、必ず出向いてこれを殺します」。墨子が言った。「天下の人はみな、好きなものには味方し、嫌いなものは取り除こうとする。いまあなたは、村に勇士がいると聞けば必ず出向いて殺すという。それは勇を好むのではない、勇を憎むのだ」。
解説
好むと言いながら、見つけたら消しにかかる。それは好むのではなく憎むのだ、という一行です。好むかどうかを、口ではなく行いで判定する。自分より優れた者を見つけると潰しにかかる態度は、いまの組織にもあります。人材を大事にすると言いながら何をしているか、を測る物差しになります。
この章句が説くこと
言行嫉妬判定勇行い
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説苑・說叢君子の言は寡くして實あり、小人の言は多くして虛あり。君子の學や、耳に入り、心に藏し、之を行うに身を以てす。君子の治や、見るに足らざるに始まり、及ぶべからざるに終わる。君子は福を慮ること及ばず、禍を慮ること之を百にす。君子は人を擇びて取り、人を擇ばずして與う。君子は實なること虛の如く、有ること無きが如し。
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