呻吟語 / 内篇・存心・君子にも常に戚戚たる處有り
小人亦有坦蕩蕩處,無忌憚是已;君子亦有常戚戚處,終身之憂是已。
新字:小人亦有坦蕩蕩処,無忌憚是已;君子亦有常戚戚処,終身之憂是已。
書き下し
小人にも亦た坦蕩蕩たる處有り、忌憚無きは是れなり。君子にも亦た常に戚戚たる處有り、終身の憂ひは是れなり。
現代語訳
小人にもゆったりと広々としたところがあります。はばかるところがないのがそれです。君子にも常にくよくよするところがあります。生涯にわたる憂いがそれです。
解説
論語の、君子は坦蕩蕩、小人は長戚戚、という有名な句が裏返されます。小人にも広々としたところはある、ただしそれは無遠慮という形の広さだ、と。君子にもくよくよはある、ただしそれは生涯の憂いという形の憂いだ、と。同じ言葉で表される状態でも中身が正反対だという指摘で、態度の表面から人を測ることの危うさを突いています。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
坦蕩戚戚裏返し無忌憚終身憂
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