説苑 / 說叢
秦信同姓以王,至其衰也,非易同姓也,而身死國亡。故王者之治天下在於行法,不在於信同姓。
新字:秦信同姓以王,至其衰也,非易同姓也,而身死国亡。故王者之治天下在於行法,不在於信同姓。
書き下し
秦は同姓を信じて以て王たりしも、其の衰うるに至るや、同姓を易えしに非ずして、身死し國亡ぶ。故に王者の天下を治むるは、法を行うに在りて、同姓を信ずるに在らず。
現代語訳
秦は同族(一族)を信頼することによって王となったが、その衰亡に至った際には、同族を替えたわけでもないのに、王自身は死に国は滅んだ。だから王者が天下を治める要諦は、法を行うことにあるのであり、同族を信頼することにあるのではない。
解説
秦が同族への信頼を統治の基盤としながらも、結局は法の不備によって滅んだという歴史的事実を引き合いに、血縁や身内への信頼だけでは国家の存続を保証できないという教訓を導き出す章である。同族という人的なつながりに頼るガバナンスの限界を指摘し、普遍的なルール、すなわち「法」を運用することこそが統治の本質であるという結論は、身内びいきや縁故に頼った組織運営がいかに脆弱であるかを示す普遍的な教えである。現代の企業経営においても、属人的な信頼関係だけに依存せず、公正な制度やルールを整備することの重要性を教えてくれる。
この章句が説くこと
縁故主義法治統治の本質