説苑 / 說叢
君子行德以全其身,小人行貪以亡其身,相勸以禮,相強以仁,得道於身,得譽於人。
新字:君子行徳以全其身,小人行貪以亡其身,相勧以礼,相強以仁,得道於身,得誉於人。
書き下し
君子は德を行いて以て其の身を全うし、小人は貪を行いて以て其の身を亡ぼす。相勸むるに禮を以てし、相強むるに仁を以てすれば、道を身に得て、譽を人に得ん。
現代語訳
君子は徳を行うことによって自分の身を全うするが、小人は貪欲を行うことによって自分の身を滅ぼす。互いに礼をもって勧め合い、互いに仁をもって励まし合うならば、道を我が身に得て、人からの誉れを得ることになるだろう。
解説
徳と貪欲という対照的な生き方の帰結を端的に示した上で、互いに礼と仁をもって励まし合うことの効用を説く章である。個人の徳性だけでなく、周囲との相互作用――互いに礼を尽くし仁を励まし合う関係性――が道を体得し評判を得る鍵であるという視点は、一人で修養を完結させるのではなく、良い人間関係の中でこそ人格は磨かれるという教えを含んでいる。組織やチームにおいても、互いを高め合う礼と仁の文化があるかどうかが、長期的な信頼と評判を左右する。
この章句が説くこと
徳と貪欲相互扶助礼仁
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