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説苑 / 臣術

孫卿曰:「少使長,賤事貴,不肖事賢,此天下之通義也。有人貴而不能為人上,賤而羞為人下,此奸人之心也,身不離奸心,而行不離奸道,然而求見譽於眾,不亦難乎?」

新字:孫卿曰:「少使長,賤事貴,不肖事賢,此天下之通義也。有人貴而不能為人上,賤而羞為人下,此奸人之心也,身不離奸心,而行不離奸道,然而求見誉於眾,不亦難乎?」

書き下し

孫卿曰く、「少は長に使われ、賤は貴に事え、不肖は賢に事う、此れ天下の通義なり。人貴くして人の上と為る能わず、賤しくして人の下と為るを羞ずる有り、此れ奸人の心なり。身奸心を離れず、行い奸道を離れず、然れども衆に誉れを見んことを求む、亦た難からずや」と。

現代語訳

荀子は言った。「若い者は年長者に使われ、身分の低い者は身分の高い者に仕え、不肖の者は賢者に仕える、これは天下の通則である。ところが、貴い身分でありながら人の上に立てず、賤しい身分でありながら人の下に立つことを恥じる者がいる。これは邪な人間の心である。その身が邪な心から離れられず、行いが邪な道から離れられないのに、それでいて大勢から誉れを得ようと求める、これもまた難しいことではないか。」

解説

荀子は、年齢や身分に応じて上下の役割を果たすことを天下の通義としながら、真に問題視するのは人の下に立つことを恥じる心そのものだと指摘する。下位に甘んじることを恥とする心理は、往々にして実力の伴わない虚栄心の表れであり、そのような邪な心を抱えたまま人々からの評価だけを求めても、決して得られるものではない。地位の上下そのものより、自分の置かれた立場を素直に受け入れられるかどうかが人格を測る基準になるという教えである。

この章句が説くこと

通義虚栄心謙虚

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