呂氏春秋 / 求人④
皋子眾疑取國,召南宮虔、孔伯產而眾口止。
新字:皋子衆疑取国,召南宮虔、孔伯産而衆口止。
書き下し
皋子衆、國を取るを疑わる。南宮虔・孔伯產を召して、衆口止む。
現代語訳
皋子が、国を奪い取ろうとしているのではと人々に疑われた。しかし賢者の南宮虔と孔伯産を招いて重用すると、人々の疑いの声はやんだ。
解説
皋子が国を奪おうとしているのではと世間に疑われたとき、南宮虔と孔伯産という賢者を招いて重用することで、たちまち人々の疑念の声がやんだという短い逸話です。賢者を側に置くこと自体が、その人物の正当性や信頼の証となり、周囲の不安を鎮める力を持つことを示しています。前段までの人材登用論を、疑いを晴らす具体的な効用として補強する例です。呂氏春秋は、優れた賢者が仕えているという事実そのものが世評を左右すると見ていました。信頼される人物を身近に集めることが、リーダー自身への信用を高め、無用な疑いや反発を和らげるという指摘は、周囲からの評価が登用する人材によって形づくられる現代にも通じる知恵です。
この章句が説くこと
求人皋子南宮虔孔伯産賢者世評
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『慎思録』巻之六孟子曰く、伯夷は隘なり、柳下恵は不恭なりと。蓋し賢者以下は、往々禀性偏りて全からず。其の賢なること二子の如きも、亦其の病無きこと能はず。此に長ずと雖も、或いは彼に短なり。中庸の所謂其の次は曲を致す者なり。聖人の陰陽徳を合せ、短長の論ずべき無きに如かず。夫れ伯夷・柳下恵も亦偏性有り。此を以て之を看れば、康節・伊川の如きも、亦同じく是れ賢哲なりと雖も、然り而して偏性無きこと能はず。蓋し康節は伊川の謹厳に如かず、伊川は康節の寛舒に如かず。是れ賢者と雖も、亦各々長処有り短処有ること此くの如し。
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史記 魏世家昭公卒して六卿彊く、公室卑し。晋の頃公の十二年、韓宣子老し、魏献子国政を為す。晋の宗室の祁氏・羊舌氏相悪む。六卿之を誅し、尽く其の邑を取りて十県と為し、六卿各々其の子をして之が大夫と為らしむ。献子、趙簡子・中行文子・范献子と并びに晋の卿為り。其の後十四歳にして孔子魯に相たり。後四歳、趙簡子晋陽の乱を以て、韓・魏と共に范・中行氏を攻む。魏献子、魏侈を生む。魏侈、趙鞅と共に范・中行氏を攻む。魏侈の孫を魏桓子と曰ふ。韓康子・趙襄子と共に知伯を伐ち滅ぼし、其の地を分つ。桓子の孫を文侯都と曰ふ。魏の文侯の元年は、秦の霊公の元年なり。韓の武子・趙の桓子・周の威王と時を同じくす。六年、少梁に城く。十三年、子撃をして繁・龐を囲ましめ、其の民を出だす。十六年、秦を伐ち、臨晋・元裏に築く。十七年、中山を伐ち、子撃をして之を守らしめ、趙倉唐之に傅たり。子撃、文侯の師田子方に朝歌に逢ひ、車を引きて避け、下りて謁す。田子方礼を為さず。子撃因りて問ひて曰く、『富貴なる者人に驕るか。且つ貧賤なる者人に驕るか』と。子方曰く、『亦貧賤なる者人に驕るのみ。夫れ諸侯にして人に驕れば則ち其の国を失ひ、大夫にして人に驕れば則ち其の家を失ふ。貧賤なる者は、行ひ合はず、言用ひられずんば、則ち去りて楚・越に之くこと、屣を脱ぐが若く然り。奈何ぞ其れ之を同じくせんや』と。子撃懌ばずして去る。西のかた秦を攻め、鄭に至りて還り、雒陰・合陽に築く。廿二年、魏・趙・韓列して諸侯と為る。廿四年、秦我を伐ち、陽狐に至る。廿五年、子撃子罃を生む。
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