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呂氏春秋 / 季冬③

是月也,日窮於次,月窮於紀,星迴於天,數將幾終,歲將更始。專於農民,無有所使。天子乃與卿大夫飭國典,論時令,以待來歲之宜。乃命太史,次諸侯之列,賦之犧牲,以供皇天上帝社稷之享。乃命同姓之國,供寢廟之芻豢。令宰歷卿大夫至于庶民土田之數,而賦之犧牲,以供山林名川之祀。凡在天下九州之民者,無不咸獻其力,以供皇天上帝社稷寢廟山林名川之祀。

新字:是月也,日窮於次,月窮於紀,星迴於天,数将幾終,歲将更始。専於農民,無有所使。天子乃与卿大夫飭国典,論時令,以待来歲之宜。乃命太史,次諸侯之列,賦之犠牲,以供皇天上帝社稷之享。乃命同姓之国,供寝廟之芻豢。令宰歴卿大夫至于庶民土田之数,而賦之犠牲,以供山林名川之祀。凡在天下九州之民者,無不咸献其力,以供皇天上帝社稷寝廟山林名川之祀。

書き下し

是の月や、日、次に窮まり、月、紀に窮まり、星、天を迴り、數、將に終わりに幾からんとし、歲、將に更始せんとす。農民に專らにして、使う所有ること無かれ。天子乃ち卿大夫と國典を飭え、時令を論じ、以て來歲の宜しきを待つ。乃ち太史に命じて、諸侯の列を次し、之に犧牲を賦せしめ、以て皇天・上帝・社稷の享に供す。乃ち同姓の國に命じて、寢廟の芻豢を供せしむ。宰に令して卿大夫より庶民に至るまでの土田の數を歷えて、之に犧牲を賦せしめ、以て山林名川の祀に供す。凡そ天下九州に在るの民は、咸其の力を獻ぜざるは無く、以て皇天・上帝・社稷・寢廟・山林・名川の祀に供す。

現代語訳

この月には、太陽は一年の宿(次)をめぐり終え、月も十二の紀をめぐり終え、星々は天を一巡し、暦の数はまさに尽きようとし、年はまさに改まろうとしている。農民には農事に専念させ、他の労役に使ってはならない。天子は卿・大夫とともに国家の法典を整え、季節ごとの政令を検討して、来年にふさわしいあり方を準備する。そして太史(史官)に命じて、諸侯を序列に並べ、それぞれに犠牲を割り当てさせ、皇天・上帝・社稷への祭りの供え物にあてる。また同姓の諸侯国に命じて、霊廟に供える牛羊犬豕を出させる。宰に命じて、卿・大夫から庶民に至るまでの田地の数を数えさせ、それに応じて犠牲を割り当て、山林や名高い川の祭りの供え物にあてる。すべて天下九州の民は、みな力を捧げないものはなく、皇天・上帝・社稷・霊廟・山林・名川の祭りに供えるのである。

解説

本段は一年の終わりに際しての国家の総決算を描きます。日月星の運行が一巡し、暦が尽きて新年を迎えようとする節目に、天子は法典を整え、来年の政令を練り、各階層に応じて祭祀の供え物を割り当てます。背景には、天の運行と人の政治とを対応させ、年の変わり目に秩序を更新するという思想があります。農民を農事に専念させて他の労役から守る配慮も見えます。天下の万民がそれぞれ力を出し合って天地・社稷・祖先の祭りを支える姿は、共同体全体で一年を締めくくる営みです。現代でも、年度末に制度を見直し翌期に備える発想として通じます。

この章句が説くこと

季冬歳の更始太史国典犠牲社稷

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