十七条憲法 / 第九条
九曰、信是義本。毎事有信。其善悪成敗、要在於信。群臣共信、何事不成。群臣無信、萬事悉敗。
新字:九曰、信是義本。毎事有信。其善悪成敗、要在於信。群臣共信、何事不成。群臣無信、万事悉敗。
書き下し
九に曰わく、信は是れ義の本(もと)なり。事毎(ごと)に信有れ。其れ善悪成敗(ぜんあくじょうはい)は、要(かなら)ず信に在り。群臣(ぐんしん)共に信有らば、何事(なにごと)か成らざらん。群臣信無くんば、萬事(ばんじ)悉(ことごと)く敗(やぶ)れん。
現代語訳
人から信用されることこそが、人として歩むべき正しい道の根本である。物事が良い結果になるか悪い結果に終わるかは、結局のところ、その行いに誠意と正しさが込められていたかどうかで決まる。何事においても、信用・信頼を大事にすること。 上に立つ者も、支える者も、互いにまっすぐに向き合い、信じ合う気持ちを持てば、どんなことでも成し遂げられないものはない。 だが、この心が欠ければ、信用も信頼も生まれず、取り組むことはすべて失敗に終わってしまう。
解説
第九条は「信は是れ義の本なり」と説き起こし、群臣が信を共有すれば何事も成し遂げられるが、信を欠けば万事ことごとく破れると、極端なまでに言い切ります。「信」すなわち信頼関係は、組織のあらゆる活動の土台です。リーダーが言行不一致など誠実さを欠けば、部下はついてこず、組織は機能不全に陥ります。逆に、上司と部下が互いを信じ合える関係にあれば、多少の困難があっても事は前に進みます。プロジェクトの成功も失敗も、突き詰めれば関係者間の信頼の有無に行き着くのです。日々の小さな約束を守ることの積み重ねこそが、この「信」を築く唯一の道だといえるでしょう。
この章句が説くこと
信頼誠実さ言行一致リーダーシップ組織風土
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