論語 / 子罕篇
子曰:三軍可奪帥也,匹夫不可奪志也。
書き下し
子曰わく、三軍の帥を奪うべくも、匹夫の志を奪うべからず。
現代語訳
大軍の将を奪えても、一人の志は奪えない。
解説
大軍を率いる大将でさえ、奪おうと思えば奪うことができます。ですが、たった一人の名もない人間が胸に抱く志だけは、誰にも奪うことができない、という意味です。地位や役職、持ち物といった外側のものは、状況次第でいくらでも奪われたり失われたりします。しかし、心の中にある「こうありたい」という思いだけは、他人がどうこうできるものではありません。会社で言えば、役職や肩書きは会社の都合でいつでも変わり得るものですが、一人ひとりが胸に抱く「こう働きたい」という思いまでは、上司であっても奪うことはできません。これは家庭でも同じで、子どもの持ち物や時間を親が管理することはできても、その子が心に抱く夢や志までは、親であっても踏みにじってはならないのです。守るべきはまさにこの「志」なのだと孔子は説いています。
この章句が説くこと
理念価値観モチベーションエンゲージメント人材育成
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