論語 / 学而篇
子曰、「道千乘之國、敬事而信、節用而愛人、使民以時。」
新字:子曰、「道千乗之国、敬事而信、節用而愛人、使民以時。」
書き下し
子曰く、「千乗の国を道びくには、事を敬んで信、用を節して人を愛し、民を使うに時を以てす。」
現代語訳
先生(孔子)がおっしゃった。「戦車千台を戦争に用いる諸侯の国を治めるには、政治を行うのに慎重でありつつ、一度決断したことは実行すること。政治の費用を節約して人民を大切にすること。人民を使役する場合には、適切な時機(農閑期)を選ぶことだ。」
解説
大きな国を治めるにも、心がけることは意外と単純だと孔子は言います。仕事は真剣に、丁寧に行い、人には誠実であること。無駄遣いをせず、質素を心がけながら人を大切にすること。そして、人に何かを頼む時には、相手の都合の良い時期を選ぶこと。ここでいう「民を使うに時を以てす」とは、農作業で忙しい時期を避けて人を動かすという意味ですが、これは今の暮らしにも通じます。例えば家族に手伝いを頼むにも、疲れている時や忙しい時を避けて声をかける気配りが大切です。大きな組織を動かす人も、家庭を切り盛りする人も、根本は同じです。誠実に取り組み、無駄を省いて人を大切にし、相手の状況を見て頼みごとをする。この当たり前の積み重ねが、周りからの信頼につながっていきます。
この章句が説くこと
為政者敬事信節用愛人使民以時
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呂氏春秋・貴信①凡そ人主は必ず信。信にして又信ならば、誰人か親しまざらん。故に周書に曰く、「允なるかな允なるかな。」以て信に非ざれば、則ち百事滿たざるを言うなり。故に信の功為るや大なり。信立てば則ち虚言以て賞す可し。虚言以て賞す可くんば、則ち六合の內皆己が府為り。信の及ぶ所、盡く之を制す。之を制して用いざれば、人の有なり。之を制して之を用うれば、己の有なり。己、之を有すれば、則ち天地の物畢く用を為す。人主にして此の論を見る有る者は、其の王たること久しからず。人臣にして此の論を知る有る者は、以て王者の佐為る可し。
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呂氏春秋・貴信②天行信ならざれば、歲を成すこと能わず。地行信ならざれば、草木大ならず。春の德は風、風、信ならざれば、其の華盛ならず。華盛ならざれば、則ち果實生ぜず。夏の德は暑なり。暑、信ならざれば、其の土肥えず。土肥えざれば、則ち長遂精ならず。秋の德は雨なり。雨、信ならざれば、其の穀堅からず。穀堅かざれば、則ち五種成らず。冬の德は寒なり。寒、信ならざれば、其の地剛ならず。地剛ならざれば、則ち凍閉開かず。天地の大、四時の化すら、猶ほ信ならざるを以て物を成すこと能わず。又況んや人事をや。君臣、信ならずんば、則ち百姓誹謗し、社稷寧かならず。官を處くこと信ならずんば、則ち少、長を畏れず、貴賤相輕んず。賞罰信ならずんば、則ち民易しく法を犯して、使令す可からず。交友、信ならずんば、則ち離散鬱怨して、相親しむこと能わず。百工、信ならずんば、則ち器械苦偽して、丹漆染色貞ならず。夫れ與に始めを為す可く、與に終りを為す可く、與に尊通なる可く、與に卑窮なる可き者は、其れ唯だ信か。信にして又信、身に重襲すれば、乃ち轉に通ず。此を以て人を治むれば、則ち膏雨甘露降り、寒暑四時當たらん。
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