李衛公問対 / 卷下
用眾在乎心一,心一在乎禁祥去疑。儻主將有所疑忌,則羣情搖;羣情搖,則敵乘釁而至矣。
新字:用衆在乎心一,心一在乎禁祥去疑。儻主将有所疑忌,則羣情揺;羣情揺,則敵乗釁而至矣。
書き下し
衆を用うるは心の一なるに在り、心の一なるは祥を禁じ疑いを去るに在り。儻し主將に疑忌する所有らば、則ち羣情搖らぐ。羣情搖らげば、則ち敵、釁に乘じて至らん。
現代語訳
大勢の人を動かすには、皆の心が一つにまとまっていることが大切であり、心が一つにまとまるには、迷信めいた噂を禁じ疑いを取り除くことが大切である。もし指揮官に疑いや迷いがあれば、集団全体の気持ちが揺らぐ。集団の気持ちが揺らげば、敵はその隙につけ込んでやって来る。
解説
指揮官一人の迷いが、集団全体の動揺へと伝わっていくという心理面の指摘である。上に立つ者が不安げな態度を見せれば、その空気は周囲に伝染し、統一していたはずの気持ちがばらばらになる。そしてその隙こそが、外からの働きかけや競合につけ込まれる弱点になる。職場のチームでも家庭でも、中心にいる人の落ち着きのなさがそのまま周囲の不安を増幅させることは少なくない。まず自分の迷いを整理することが、周囲を守ることにつながる。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
動揺迷い団結
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