李衛公問対 / 卷上
凡兵以前向為正,後却為奇。
書き下し
凡そ兵は前向を以て正と為し、後却を以て奇と為す。
現代語訳
そもそも軍事においては、前に進むことを基本の型「正」とし、後ろに退くことを状況に応じた型「奇」とする。
解説
李靖は「正」と「奇」という兵法用語を、前進と後退という誰もが理解できる動きに置き換えて説明する。決まった手順を守る動きを正、あえてそこから外れる動きを奇と捉え直せば、仕事や交渉の場面にもそのまま当てはまる。予定通り攻めるべき時と、いったん引いて構え直すべき時があり、退くことは失敗ではなく選択肢の一つである。前進だけを評価し後退を弱さと見なす発想は、状況判断の幅を自ら狭めてしまう。
この章句が説くこと
正奇前進後退
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