列子 / 説符篇
魯施氏有二子、其一好學、其一好兵。好學者以術干齊侯、齊侯納之、以爲諸公子之傅。好兵者之楚、以法干楚王、王悅之、以爲軍正。祿富其家、爵榮其親。施氏之鄰人孟氏同有二子、所業亦同、而窘於貧。羨施氏之有、因從請進趨之方。二子以實告孟氏。
新字:魯施氏有二子、其一好学、其一好兵。好学者以術干斉侯、斉侯納之、以為諸公子之傅。好兵者之楚、以法干楚王、王悅之、以為軍正。禄富其家、爵栄其親。施氏之鄰人孟氏同有二子、所業亦同、而窘於貧。羨施氏之有、因従請進趨之方。二子以実告孟氏。
書き下し
魯の施氏に二子有り。其の一は學を好み、其の一は兵を好む。學を好む者は術を以て齊侯に干む。齊侯之を納れ、以て諸公子の傅と爲す。兵を好む者は楚に之き、法を以て楚王に干む。王之を悅び、以て軍正と爲す。祿は其の家を富ませ、爵は其の親を榮えしむ。施氏の鄰人孟氏も同じく二子有り。業とする所も亦た同じ。而るに貧に窘む。施氏の有るを羨み、因りて從いて進趨の方を請う。二子實を以て孟氏に告ぐ。
現代語訳
魯の施氏に二人の子がいた。一人は学問を好み、一人は兵法を好んだ。学問を好むほうは、その術で斉侯に売り込んだ。斉侯は受け入れて、公子たちの教育係とした。兵法を好むほうは楚へ行き、その法で楚王に売り込んだ。王は喜んで、軍の監察官とした。俸禄は家を富ませ、爵位は親に誉れをもたらした。施氏の隣人の孟氏にも同じく二人の子がいた。学んでいることも同じであった。ところが貧しさに苦しんでいた。施氏の家が栄えているのをうらやみ、そこへ行って出世の方法を尋ねた。二人の子は、ありのままを孟氏に伝えた。
解説
隣の家と自分の家で、子の数も学んでいることも同じなのに、結果だけが違う。力命篇の北宮子と西門子と同じ構図です。ただしここでは、成功した側が惜しみなく方法を教えます。「二子實を以て孟氏に告ぐ」――ありのままを伝えた。隠していません。それでも次の段で、孟氏の子たちは悲惨な目に遭います。方法を正確に教わっても、同じ結果にならない。何が違ったのかが、この話の主題です。
この章句が説くこと
其の一は学を好み其の一は兵を好む禄は其の家を富ませ爵は其の親を栄えしむ二子実を以て孟氏に告ぐ適材適所
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