列子 / 楊朱篇
穆之後庭比房數十、皆擇稚齒婑媠者以盈之。方其耽於色也、屏親昵、絕交遊、逃於後庭、以晝足夜、三月一出、意猶未愜。鄉有處子之娥姣者、必賄而招之、媒而挑之、弗獲而後已。
新字:穆之後庭比房数十、皆択稚齒婑媠者以盈之。方其耽於色也、屏親昵、絶交遊、逃於後庭、以昼足夜、三月一出、意猶未愜。鄉有処子之娥姣者、必賄而招之、媒而挑之、弗獲而後已。
書き下し
穆の後庭に比房數十あり。皆な稚齒婑媠なる者を擇びて以て之に盈たす。其の色に耽るに方たりてや、親昵を屏け、交遊を絕ち、後庭に逃れ、晝を以て夜に足し、三月に一たび出づるも、意猶お未だ愜わず。鄉に處子の娥姣なる者有れば、必ず賄いて之を招き、媒して之を挑み、獲ずして後に已む。
現代語訳
穆の屋敷の奥には、隣り合った部屋が数十あった。みな年若く艶やかな者を選んで満たしていた。彼が色に耽っているときは、親しい者を退け、交際を絶ち、奥の庭に逃げ込み、昼を夜に足して過ごし、三か月に一度出てきても、まだ気が済まない。郷里に美しい娘がいると聞けば、必ず金品を贈って招き、仲立ちを立てて口説き、手に入るまでやめなかった。
解説
兄が酒、弟が色。二人とも、外の世界を完全に遮断しています。兄は水火や刃に気づかず、弟は親しい者を退け交際を絶った。耽溺の共通点は、快楽そのものより、外との接続を切ることにあります。ここは現代の依存の記述としても正確です。何に耽るかより、それによって何を遮断しているか。そして弟は「手に入るまでやめなかった」――目的が満足ではなく獲得になっている。満たされないから続くのではなく、続けること自体が目的になっている状態です。子産はこれを日夜苦にして、ついに人に相談します。
この章句が説くこと
稚齒婑媠なる者を択びて之に盈たす親昵を屏け交遊を絶つ獲ずして後に已む欲望
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