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列子 / 力命篇

力曰:「若如若言、我固無功於物、而物若此邪、此則若之所制邪?」命曰:「既謂之命、柰何有制之者邪?朕直而推之、曲而任之。自壽自夭、自窮自達、自貴自賤、自富自貧、朕豈能識之哉?朕豈能識之哉?」

新字:力曰:「若如若言、我固無功於物、而物若此邪、此則若之所制邪?」命曰:「既謂之命、柰何有制之者邪?朕直而推之、曲而任之。自寿自夭、自窮自達、自貴自賤、自富自貧、朕豈能識之哉?朕豈能識之哉?」

書き下し

力曰く、若し若の言の如くんば、我固より物に功無くして、物此くの若きか。此れ則ち若の制する所か、と。命曰く、既に之を命と謂う。柰何ぞ之を制する者有らんや。朕は直きて之を推し、曲がりて之に任す。自ら壽く自ら夭く、自ら窮し自ら達し、自ら貴く自ら賤しく、自ら富み自ら貧し。朕豈に能く之を識らんや。朕豈に能く之を識らんや、と。

現代語訳

力は言った。「もしお前の言うとおりなら、私はもともと物事に何の功績もなく、物事はこのようになっているのか。ではそれは、お前が制御しているのか」。命は言った。「すでにそれを命と呼んでいる。どうしてそれを制御する者がいようか。私はまっすぐならまっすぐに押しやり、曲がっていれば曲がるに任せる。おのずから長生きし、おのずから早死にし、おのずから行き詰まり、おのずから栄達し、おのずから貴くなり、おのずから賤しくなり、おのずから富み、おのずから貧しくなる。私にどうしてそれが分かろうか。私にどうしてそれが分かろうか」。

解説

力が「では命が制御しているのか」と問い詰めます。答えは否定でした。命と呼ぶ以上、制御する者はいない。私はまっすぐならまっすぐに、曲がっていれば曲がるに任せるだけだ、と。そして「私にどうしてそれが分かろうか」を二度くり返して終わります。運命論のように見えて、実は運命論ではありません。運命論には、決めている何かがあります。ここにはそれすらない。誰も操縦していない、という世界像です。実務的な含意は、責任の所在の扱い方にあります。うまくいかなかったとき、誰かの怠慢を探すのは、力の側の発想です。命の側から見れば、探しても見つからないものがある。

この章句が説くこと

既に之を命と謂う柰何ぞ之を制する者有らん直きて之を推し曲がりて之に任す朕豈に能く之を識らんや天命

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