宋名臣言行録 / 後集巻十二・劉摯
復上疏曰陛下夙夜勵精以親庶政天下未至於治安者誰致之耶二三年間開闔動摇無一物得安其所者盖自青苖之議起而天下始有聚斂之疑青苖之議未允而均輸之法行均輸之法方擾而邊鄙之謀動邊鄙之禍未艾而助役之事興其間又求水利也又淤田也又省併州縣也
新字:復上疏曰陛下夙夜勵精以親庶政天下未至於治安者誰致之耶二三年間開闔動摇無一物得安其所者盖自青苖之議起而天下始有聚斂之疑青苖之議未允而均輸之法行均輸之法方擾而辺鄙之謀動辺鄙之禍未艾而助役之事興其間又求水利也又淤田也又省併州県也
書き下し
復た疏を上りて曰く、陛下夙夜精を勵まして以て庶政に親しむに、天下未だ治安に至らざる者は、誰か之を致せるや。二三年の間、開闔動搖して、一物として其の所に安んずるを得る者無し。蓋し青苗の議起こりてより、天下始めて聚斂の疑い有り。青苗の議未だ允かならずして均輸の法行われ、均輸の法方に擾れて邊鄙の謀動き、邊鄙の禍未だ艾まずして助役の事興る。其の間に又た水利を求むるなり、又た田を淤らすなり、又た州縣を省併するなり。
現代語訳
ふたたび上疏して言った。「陛下は朝から晩まで精励して自ら万機に臨んでおられるのに、天下がまだ安らかに治まらないのは、誰がそうさせているのでしょうか。この二、三年のあいだ、開いては閉じ、揺れ動いて、一つとして落ち着き所を得たものがありません。そもそも青苗法の議が起こってから、天下にはじめて財を搾り取られるのではないかという疑いが生まれました。青苗法の議がまだ落ち着かないうちに均輸法が施行され、均輸法がまさに乱れているところへ辺境の謀りごとが動き、辺境の禍がまだ収まらないうちに助役法の事が起こりました。その合間にまた水利を求め、また田に泥を引き入れ、また州県を統廃合しています」。
解説
個々の法の是非ではなく、並べ方を突いた上疏です。まず、努力そのものは否定していません。**陛下は朝から晩まで精励して自ら万機に臨んでおられるのに。**そのうえで症状を一語で言います。**一つとして落ち着き所を得たものがありません。**そして時系列を畳みかけました。青苗、均輸、辺境、助役。**まだ落ち着かないうちに、まだ収まらないうちに。**どれも前のものが決着する前に次が乗ってきます。合間の三つも同じで、現場は片づけ終わる前に次を受け取り続けました。
この章句が説くこと
陛下夙夜精を勵まして以て庶政に親しむに天下未だ治安に至らざる者は誰か之を致せるや二三年の間開闔動揺して一物として其の所に安んずるを得る者無し青苗の議未だ允かならずして均輸の法行わる辺鄙の禍未だ艾まずして助役の事興る新法改革
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